ルクステラの授業は、どれも必ず「自分の言葉でのアウトプット」ができるよう構成しています。
以前のブログ記事でも書いた、関連付けの大切さにも繋がってきますが、ただ知識や問題を解く要領だけを受け身でインプットし続けても、もちろんそれはそれで本人の自信にはなりますが、それをどう使うか、どう次の学びに繋げて積み重ねていくか、自分なりに試行錯誤していくプロセスが必要です。
そして、それを一歩ずつ繰り返すことで、自分で考え→決めて→表現する力が備わってくると思います。
これは大人になっても必要な力です。
自分の考えや気持ちを自分の言葉で表現する。
でもこれって実は、なかなか難しいですよね。。大人でも、難しいです。
先日、小4のお子さんのお父様から、とあるご相談をいただきました。国語の記述問題の回答にどうも苦手意識をお持ちとのこと。
それを受け、今回は絵本『スイミー』を用いて「ストーリーを読み解く」「言葉や文章を関連付ける」というところに着目して、読書の個別授業を実施しました。
算数が好きな彼女は、設問に対してキーワードとなる言葉や文章を見つけてそのまま抜き出すのは得意です。つまり何を聞かれているか、求められているかはちゃんと理解できており、A=Bなどのクリアに答えられる設問については、全く問題なく解答していきます。
ただ、作者がこのお話で何を言いたいのか、テーマは何か、登場人物の気持ちは最初と最後でどう変わった?それはなぜだと思う?そして最後にこの話を自分はどう思うか、というような、自分の考えや感じた気持ちを言葉で表現すること(認識すること)は、やはりとても苦手なようです。
今回は私のほうでガイドしながら、自分の気持ちをアウトプットするまでのプロセスを細かく分解して段階を一緒に踏みながら、ゴールまで辿り着く体験をしていきました。
キーワードになる言葉や文章はピックアップできるので、何となく理解はできているけれど、それを表現する言葉が自分の中に上手く見つけられない、という状態なのかなと思います。言葉は出てこないけれど、頭の中はグルグルとフル回転していた様子でとても頑張っていました👏
今回のお父様にもお話しましたが、国語の良い勉強法としては、やはり本をたくさん読むことが一番だと思います。それも物語、ストーリーの本です。
本当に短い数ページのショートストーリーでも良いので、とにかくたくさんストーリーを読む、ということはおすすめです。
そして読み終わった後に必ず、どんなお話かの「あらすじ」ではなく、自分がどう思ったか?の感想をぜひ聞いてみてください。これが大事です。
思った感情を言葉にして出すことを繰り返し経験する事で、自分の気持ちや登場人物の気持ちを意識できるようになれば、テスト等の記述でも少しずつ上手く表現できるようになると思います。
あとは小さなことですが、日常会話でも、今日の出来事などを話す際には必ず、あった出来事だけではなく、その時にどう思ったか、どんな気持ちだったかを聞いて、言葉でたくさん表現できる機会を作るとよいです。
そして最後にこれが最も大事な事ですが、表現できたことを思いっきり褒めてあげてください😆 批評や評価はいりません。
子どもはとにかく褒められると単純に嬉しくてやる気が出ますので👍
おしゃべりの得意な言語能力の発達した子はアウトプットする力が自然に身に付いていますし、本好きの子は本の世界に飛び込んで登場人物たちに共感する術を身に付けているので、そのような子ども達は読み解くことにそんなに難しさは感じないようで、やはり自由な意見や気持ちを表す言葉がスラスラと出てくる傾向があります。
多くの子ども達が自分の意見を自由に表現できるようになるよう、大好きな1冊に出会って読書が好きになるよう、ルクステラでも引き続き子ども達と読書の授業で楽しい時間を積み重ねていきます!
最後に、私も大好きなショートストーリー、モンゴメリの『めいめい自分の言葉で』の一節を置いて、今回の記事を締めようと思います。
『自分の仕事を通してお前自身の言葉で、真実と誠実をこめて世界に話しなさい』
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