子ども達を教えていると、今まで不思議に思っていた事や分からなかった物事について、「お?何コレ!分かったー!」という、ピンとくる「瞬間」を目の当たりにする事があります。
先月から、数学者で物理学者のアルキメデス括りのカリキュラムを、サイエンス(理科実験)と論理(算数・数学)の授業で、複数回継続して行なっています。
アルキメデスさんは2000年以上前の方ですが、お風呂に浸かったときにバスタブからお湯があふれ出すのを見て、水の体積と重さや浮力の関係に気づき、お風呂を飛び出して「エウレカ!(分かった!)」と叫びながら裸で街中を走った、という面白エピソード😆が有名ですよね。
「発見する」とか「はっきりと腑に落ちた理解」って、それくらい興奮できる、カタルシスのある行為だと思います。
大人の皆さんも身近なところできっと似たような経験をしたことがあるのではと思います。例えば、とても上質なミステリー映画や小説で、難解なトリックが分かったとき、伏線が回収できたとき、などなど。
科学的な大発見ではありませんが😅、カタルシスを感じて興奮したりスッキリした体験をお持ちの方もいらっしゃると思います。
『物体にはたらく浮力の大きさは、物体の押しのけた水の重さに等しい』
という「アルキメデスの原理」を体感する実験を行なう際は、必ずこのエウレカ体験をアルキメデスさんと同じくらい子ども達にも体験してもらいたく、毎回ワクワクしながら授業を進めていきます。
最初に計測した物体の体積の数値と、水に入れたときに変化した重さの数値は同じになるはずですので、実験のプロセスの中にミステリー小説のようにそれとなく伏線を張って、「あれ?ちょっと待って。この体積と、軽くなった分の重さ、どれも数が一緒じゃない?」という発見が子ども主導で起きれば大成功。
名探偵ばりに「浮力」を発見できた事に喜ぶ子もいれば、アルキメデスさんてすごいね!と感心する子もいます。
つい気づかず素通りしてしまう子の場合は「何か気づくことない?」と、こちらが少し誘導してしまうこともありますが(笑)、その場合も気づいた子はニヤッ😁としたりしています。
子どもにとってまだ毎日は発見の連続。日々新しい体験があって、一日一日が新しく、その分忘れてしまう事もきっと多いと思いますが、2000年以上も昔の人の大きな発見をなぞって体験した「エウレカ!」の感情が、大人になった彼らの記憶に残って、自分の人生を楽しく切り開く強さに少しでもつながるといいな、と思いながら、これからも授業を続けていきます💪
身近にある、アルキメデスが発見した「てこの原理」を洗たくものをバランスよく干すことで体感!
ガリレオ温度計も浮力がポイントです!ある女子は「アルキメデスさんとガリレオさんは同じ時代に生きてたらきっと仲良くなっただろうな」と身近な友達のように言ってました😆
次回の論理は、ネジの形について考察します!「アルキメデスのらせん」を体感して揚水のナゾ解きにもチャレンジ!
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